研究組織 『言語政策班』
| 班 長 | |
|---|---|
| 田中牧郎 | 国立国語研究所言語資源研究系 |
| 分担者 | |
| 相澤正夫 | 国立国語研究所時空間変異研究系 |
| 齋藤達也 | 専修大学文学部 |
| 棚橋尚子 | 奈良教育大学教育学部 |
| 連携研究者 | |
| 近藤明日子 | 国立国語研究所コーパス開発センター |
| 研究協力者 | |
| 河内昭浩 | 群馬県立館林高等学校 |
| 鈴木一史 | 東京大学教育学部附属中等学校 |
研究目的
国語施策と国語教育に役立てることのできる語彙表と漢字表を代表性を有する本格的なコーパスに基づいて作成し、それらを活用する方法を開発することを目的とする。具体的には次の五つの課題を重点的に研究し、コーパスに基づいて基礎資料を整備し活用する作業を通して、コーパス言語学の成果を日本語の言語政策の展開に生かす方法を検討する。
- 難解用語の抽出と言い換え
- 常用漢字表・人名用漢字等の在り方に関する調査研究
- 文章作成における語彙選択指導
- 概念体系構築のための語彙指導
- 国語力向上のための漢字指導
研究代表者は、これまで国立国語研究所において、コーパスの作成と活用の研究を重ねるとともに、難解な外来語の言い換えなどの国語施策に関わる活動にあたってきている。コーパスを構築し活用する研究を展開し国語施策にも役立てていく方向で経験を積んできている。
国立国語研究所は、いくつかのコーパスとコーパスを活用するためのソフトウェアを順次開発してきている。また語彙や漢字に関わる調査結果を国語施策の中核的機関である国語審議会に資料として提出してきた歴史をもつ。こうした研究経過により、言語政策の基礎資料作成にも活用できるコーパスの作成方法・活用方法について、豊富な知見を有している。
研究計画
研究目的に掲げた五つの課題の目的に応じて、以下の研究を行う。
- 難解用語の抽出と言い換えなどの工夫の提案
代表性を有するコーパスから得られる使用頻度、使用ジャンルの範囲、使用者属性の範囲などの情報を用いて、単語の難易度の層を画定できる語彙表を作成する。また難易度の高い単語について、言い換え語や説明に適切な表現の候補をコーパスから抽出する方法を研究する。 - 常用漢字表・人名用漢字等の在り方に関する調査研究
代表性を有するコーパスをもとにした漢字の使用頻度順位などから、各漢字表の目的に応じた字数の範囲を画し、使用頻度、使用ジャンル、使用者属性、音訓、造語力などの情報をもとに、漢字表に含むべき漢字を定めていく方法を研究する。 - 文章作成における語彙選択指導
代表性を有するコーパスを用いて単語の有するジャンル・文体に対する親近性や、組み合わされて使われやすい語同士の親近性などを数値化し、文章作成の指導に役立つ、場面や文脈に適合した語彙選択の方法について研究する。 - 概念体系構築のための語彙指導
社会生活を豊かに営むために必要な概念体系を児童・生徒がスムーズに習得していくことができるように、学校などで教えるべき語彙の範囲や教授順序、語彙の関連づけなどについて代表性を有するコーパスや,それに基づく語彙表を使って研究する。 - 国語力向上のための漢字指導
語彙力や読解力あるいは表現力を向上させることができるような漢字指導の方法を、コーパスから導き出される漢字と語彙、あるいは漢字と文章との関連性に基づいて研究する。
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